カトリック紐差教会
平戸島のほぼ真ん中に位置する紐差町に建つ教会で、
ここは明治以降、平戸における布教の拠点となった地でした。
昭和4年(1929年)献堂の、東洋でも指折りのロマネスク様式の教会です。
大規模な天主堂で、旧浦上天主堂が原爆によって倒壊した後は、日本最大の天主堂と言われました。
献堂当時としては珍しい鉄筋コンクリート造りの教会で、長崎県内の数々の教会建築に携わった 鉄川与助 (1879〜1976)によるものです。
梁間48尺(約14.5m)、桁行144尺(約13.6m)と規模が大きく、
礼拝空間が2階に設けられているのが特徴です。
柱が少なく外観よりも大きな規模を感じる内部には、
美しいステンドグラスがはめ込まれており、
シンプルな折上天井を鮮やかな草花のレリーフが飾っています。
現在の教会堂が建つ前の旧紐差教会(明治中期建造)は、紐差教会の布教範囲であった馬渡(まだら)島(佐賀県東松浦郡鎮西町)に
移築され、馬渡島教会として現存しています。
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