門司赤煉瓦プレイス 
門司赤煉瓦プレイス
門司赤煉瓦プレイスは、JR門司駅近くにある、旧サッポロビール九州工場の施設を保存活用した建物群で、 「旧サッポロビール醸造棟」、「門司麦酒煉瓦館」、「赤煉瓦交流館」などの主要な建物を中心とした、 飲食店などが入る複合施設となっています。

明治45年(1912年)に門司市の合資会社九州興業仲介所らが、大里町(現在門司赤煉瓦プレイスのある辺り)に工場用地を取得し、帝国麦酒鰍設立したのが始まりです。 大正2年(1913年)4月に帝国麦酒轄H場が竣工し醸造を開始、七月に「サクラビール」を発表しました。
その後、「桜麦酒」「大日本麦酒」「日本麦酒」「サッポロビール」と社名変更や会社形態の変遷をたどりながら稼働を続け、 門司の産業を支え続けて来ました。


 ▲ 左の建物が「門司麦酒煉瓦館」、右の建物が「旧サッポロビール醸造棟」

 ▲ 左から「赤煉瓦交流館」、「門司麦酒煉瓦館」、「旧サッポロビール九州工場醸造棟」
サッポロビール九州工場として稼働してきましたが、老朽化などの理由により、 大分県日田市の現:「サッポロビール九州日田工場」への移転が決まり、 平成12年(2000年)に門司での長い歴史に幕を閉じました。

『旧サッポロビール九州工場 事務所棟(=門司麦酒煉瓦館)』、 『旧サッポロビール九州工場 醸造棟』、 『旧サッポロビール九州工場 組合棟(=赤煉瓦写真館)』、 『旧サッポロビール九州工場 倉庫(=赤煉瓦交流館)』 の4つの施設は、国の登録有形文化財(建造物)にしていされています。
page top 
旧サッポロビール醸造棟
大正2年(1913年)建築の煉瓦造り七階建の大きな建物で、建築面積 約1211.73u、延床面積3029.33u。 平成12年(2000年)まで、醸造所として稼動してきました。
国の登録文化財に指定されており、内部には戦前期のドイツ製醸造機器が保存されています。

北側から、3階建、4階建、7階建、西側に切妻屋根をもつ2階建の建物をコの字状に連結して並べたもので、周囲にアーチ窓を開いています。 重量のある機械を設置する為、レンガアーチ床を使用し、三連アーチの壁、鋳鉄製の補強柱など、当時の構造補強の工夫が見られます。
外観は、赤レンガの化粧積(イギリス積)ですが、内部は鉱滓レンガ積となっています。

 ▲ 旧サッポロビール醸造棟

 ▲ 旧サッポロビール醸造棟

 ▲ 北側から、3階建、4階建、7階建、西側に切妻屋根をもつ2階建の建物

 ▲ 北側に入るカフェ・ド・ブリック

 ▲ こちらは南側
page top 
門司麦酒煉瓦館
大正2年(1913年)建築の化粧積(小口積)された鉱滓(こうさい)レンガ造の2階建ての建物で、 正面中央玄関部を突出させ塔状に3階高まで立ち上げ、1・2階共に左右対称の意匠として中心性を強調しています。
製造工程に「焼き」の工程のない鉱滓煉瓦を使用しており、その独特な色合いと意匠を凝らした飾りが目を引きます。 日本における最初期の鉱滓煉瓦建物であり、現存最古の本格的鉱滓煉瓦建築です。
左右対称の垂直性が強調されたデザインは、ドイツ・ゴシック様式と呼ばれており、独特の雰囲気を醸し出しています。
内部にも当時の姿がよく保たれており、鉄製グリルの付いた玄関扉、漆喰塗りよりも細工の細かい金属板天井、 大理石・タイル・鋳物(いもの)で造られた暖炉、ビールブランドの「桜」を彫刻した手摺の親柱など、 かつて建物にかけられた情熱が感じられます。

 ▲ 門司麦酒煉瓦館

 ▲ 門司麦酒煉瓦館

 ▲ サクラビールのラベル
建物は国の登録文化財に指定されており、文化財名称は「旧サッポロビール九州工場 事務所棟」です。

サッポロビール九州工場として平成12年(2000年)まで使われてきた、このゴシック様式の工場事務所を改装し、 現在は門司におけるビールの歴史などを展示する資料館となっています。



 ▲ 大正ロマンに溢れる

 ▲ 浪漫展望室のスウィングベルオブジェ

 ▲ 暖炉にも桜の模様が
page top 
赤煉瓦交流館
大正2年(1913年)建築の煉瓦及び鉱滓煉瓦造りの平屋建のもの。 切妻屋根、鉄板葺をもつ倉庫を2列に並べています。 外壁は赤レンガ化粧積ですが、内部は鉱滓レンガが使用されています。 妻面は破風装飾が施され、上部に円方窓があります。
国の登録文化財に指定されており、文化財名称は「旧サッポロビール九州工場 倉庫」です。

内部はホールと会議室になっており、有料で借りる事が出来ます。

 ▲ 赤煉瓦交流館 / 旧サッポロビール九州工場 倉庫


 ▲ 内部はホール及び会議室として使われている。


page top 
赤煉瓦写真館
門司赤煉瓦プレイスに保存されている4つの国登録有形文化財の中で、一つだけ大正6年(1917年)に建てられました。 工場拡張による受変電施設のための上屋として建設されたと言われています。 その後、労働組合の事務所として利用されていました。
文化財名称は「旧サッポロビール九州工場 組合棟」です。

外観は赤煉瓦積みで半円アーチの欄間付き窓に要石、窓台に花崗岩が使用されています。 軒蛇腹の下にも色違い装飾が施されており、単なる工場上屋を越えた質感が感じられる造りとなっています。

現在は写真館として一般撮影からCM撮影まで行っています。

 ▲ 門司麦酒煉瓦館の2階から写した赤煉瓦写真館


 ▲ 後ろ側を見る

 ▲ 裏手にブリックホールがある
page top 
門司赤煉瓦プレイス DATA
住所北九州市門司区大里本町三丁目6番1号(門司麦酒煉瓦館)
電話番号
駐車場
公式HP
備考
近隣 SPOT
関連 LINK
BACK    HOME    PAGE TOP
last visited : 2018/05/31