根獅子(ねしこ)の浜を見下ろす県道19号線沿いに、ルルドの聖母が立っています。
根獅子のサンタマリアと呼ばれるこの聖母像は、昔多くの殉教者たちを出した根獅子の浜を見つめています。
2002年に紐差小教区の殉教際の折に同教区の信徒が建立した物で、
おろくにん様に捧げるルルドのマリア様 と書かれています。
「おろくにん様」とは・・・両親と娘3人の5人家族の家に、ある男が居候し、その男は長女の婿となりました。
ある日婿に、一家は自分たちはキリシタンだと打ち明けます。
次の日の朝には婿の姿はありませんでした。
男は一家がキリシタンだと密告したのです。
一家は根獅子の浜の小岩で処刑されました。1566年の事です。その岩が「昇天石」です。
「おろくにん様」は6人の意味があり、6人目は長女のお腹にいた赤ちゃんの事です。
6人の遺体は「うしわきの森」に手厚く葬られたと言われています。
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1635年には70余名のキリシタンが根獅子の浜の小岩で処刑されたのです。
殉教者たちがこの小岩からパライソ(天国)へ逝った事から、「昇天石」と呼ばれ、
今も聖地として大切にされています。
また、この辺りはキリシタン時代(16世紀)に建てられていた教会跡と言われています。
かくれキリシタン信仰の中で重要な「聖水の水取り場」もこの近くにあります。