観音崎の断崖は、高さ40m、東西120mに屹立しており、この断崖は全て
黒曜石で出来ています。
露天の黒曜石は珍しく、日本には北海道の十勝と、ここ姫島の観音崎にしかありません。
黒曜石は、火山の岩漿(がんしょう)が地表上に噴出して急激に固まった
火山石の一種で、石器時代には「石鋤」「石斧」「天じり」などに重用されました。
姫島の黒曜石は、他とは違い、乳白色ないし灰色をしています。
石器時代にここから海を渡って運ばれた黒曜石が、九州だけでなく、
四国や中国地方の遺跡からも出土されています。
平成19年7月に、観音崎一帯が、『姫島の黒曜石産地』として国の天然記念物に指定されました。
そしてこの黒曜石の断崖に、
姫島七不思議 のひとつでもある
「
千人堂」という二坪余りのお堂が建っており、中には馬頭観世音が祀られています。
この千人堂は、大晦日の夜、債鬼に追われた善人を千人かくまうことが出来ると云われています。