天台宗別格本山 六郷満山総持院 足曳山 両子寺 
両子寺
大分県の国東半島のほぼ中央に位置する、国東市安岐町両子の両子山中腹にある天台宗の寺院です。 山号は足曳山で、本尊は阿弥陀如来です。 また国東半島最大級の石造仁王像があり、両子寺のシンボル的な存在です。
国東半島に根付く神仏習合の文化である六郷満山の総寺院として有名で、 紅葉名所としても知られています。

養老2年(718年)に仁聞菩薩が開かれたとされていますが、創立年代については明らかでありません。
神仏習合の稀有な天台宗の寺院で、約1300年の歴史を持っています。 六郷満山の中では正宗分中山十ヵ寺(中山本寺)の一つに数えられ、山岳修行の根本道場 (六郷満山峯入りの結願の地) として、特に江戸時代より総持院として全山を統括してきました。

鎌倉時代には六郷満山の執行を出す寺院として中心的寺院でしたが、 南北朝時代に入ると、この一帯も南北朝争乱に巻き込まれ、混乱状態が続いたようです。

16世紀には吉弘氏が寺領支配権を握り、両子寺も支配下にありました。 しかし江戸時代になってから、この両子寺は、吉弘家滅亡などにより 杵築侯の崇拝を受け、その保護のもと杵築藩の最高祈願所となり、 以降六郷満山の惣録所として六郷満山を支配することとなりました。
両子寺仁王
両子寺の仁王像は、「両子寺仁王」として市指定有形文化財に登録されています。

大型で様相もいかめしく、天衣や裳の表現にもすぐれています。
阿形像左手に持つ金剛杵は肩上に構えており、右手は腰の位置で拳にしています。 吽形像右手は肩下掌を前に開き、左手は腰の仕置きで拳にしています。
両像とも腹をやや突出し、胸骨や筋肉の表現には力強さが感じられ、 国東半島を代表する仁王像です。

銘はなく、寺の伝えによると文化11年(1814年)の作といわれています。 総高245cm、像高230cm、石材は角閃安山岩です。

石造仁王は全国に分布してはいますが、その数は大分県が圧倒的に多く、 中でも国東半島には130を超える仁王が確認されています。
寺域や仏像、神社の守護を目的として造られた仁王は、 鎌倉時代から造られ始め、安土桃山時代に最盛期を迎えます。
しかし江戸時代の後半になると仁王は村全体、個人の信仰の対象として造立、奉納されることが多くなります。

 ▲ 書院・客殿

 ▲ 護摩堂

 ▲ 稲荷堂と三面出世大黒天

 ▲ 奥の院へと続く道。鬼橋

 ▲ 大講堂
大講堂は平成3年に再建されたもので、10m四方の宝形造り(五間四角)銅板葺です。 大講堂とは仏法の教義宣布僧侶の数学論議の道場ですが、 国東の場合は正月行事である修正鬼会の儀式のお堂となっています。
本尊は阿弥三尊で、中央の阿弥陀如来像は鎌倉末期の作です。 講堂再建にあたり京都の仏師によって解体修理を行いました。 脇侍の観音・勢至の両菩薩は京都で新刻されたものです。
三尊仏の後方の壁画(265×170cm)は高野山有志八幡講秘蔵国宝阿弥陀聖衆来迎三幅(平安期)を 前衛画家風倉匠師が一年余りの日数を費やして書いたものです。
内陣裏には釈迦三尊をまつり両脇に天台智者・伝教両祖師像を安置し、 両子寺檀徒の霊牌を奉安してあります。

 ▲ 国東塔
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両子寺 DATA
住所大分県国東市安岐町両子1548
電話番号0978-65-0253
参詣時間3〜11月:8:00〜17:00
12〜2月:8:30〜16:00
公式HP
備考
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