防府天満宮 
防府天満宮
防府天満宮は、山口県防府市にある神社で、 学問の神様として有名な菅原道真を祀った天満宮です。
その他に、道真公の御祖先である天穂日命・武夷鳥命・野見宿禰の四柱を祀っています。
道真が亡くなった翌年である延喜2年(904年)に創建され、 「日本最初に創建された天神様」と云われています。

かつては「松崎天満宮」・「宮市天満宮」と名乗っていましたが、 1873年に「松崎神社」と改称、 1953年には防府天満宮と再び改称しました。


 ▲ 参道入口の石鳥居

 ▲ 石鳥居をくぐったところから、青銅鳥居を見る
道真が宮中での権力争いで失脚し、九州の大宰府に流されていく道筋での宿泊地の一つが防府とされており、 京都の北野天満宮、福岡の 太宰府天満宮 と並んで、日本三大天神と言われています。

防府市は、この天満宮を中心に栄えてきた都市であり、 正月の初詣、早春の梅まつり、11月には西日本屈指の荒祭りとして知られる御神幸祭(裸坊祭)など、 1年を通じで多くの参拝者で賑わいます。

菅原道真は学問の神とされていますので、合格祈願の参拝者が多く、 春には道真公の象徴ともされている約1100本もの梅の花が境内に咲き誇ります。

 ▲ 階段にはプランターで形作られた「ほうふ天神人形」が

左写真の「ほうふ天神人形」は平成27年から販売を開始した「天神人形」です。
「天神人形」は江戸時代から全国各地の天満宮周辺で販売されていた土産物です。 昔は防府天満宮周辺でも販売されており、高杉晋作も持っていたと云われています。
合格祈願をはじめ、祈願に訪れた人々の頑張る気持ちを後押しして、 「幸せます(山口の方言でうれしく思いますなどの意)」な気持ちになれる天神人形です。
年間を通して多くの行事が執り行われる防府天満宮ですが、 大きな行事としては、 牛替神事(2月)、御誕辰祭(8月)、花神子社参式(10月)、御神幸祭(11月)があります。
中でも11月の第四土曜日に行われる御神幸祭(ごじんこうさい)は、 別名裸坊祭(はだかぼうまつり)とも言われ、 約1トンある御網代(おあじろ)を引っ張って、表参道の大階段を下り、帰りは階段を上ることから、毎年怪我人が絶えず、 西日本きっての荒祭りとして知られています。

また文化財の宝庫でもあり、 宝物館には国の重要文化財9点、県・市指定文化財8点、ほか約500点の宝物並びに多数の古典籍が収蔵されています。

建物にも文化財が多く、 本殿・幣殿・拝殿および春風楼は国の登録有形文化財に指定されている他、 石大鳥居(一の鳥居)・大専坊跡は山口県の文化財に指定されています。

 ▲ 注連柱から拝殿の楼門を見る

 ▲ 拝殿

 ▲ 拝殿から楼門を振り返る
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 ▲ 楫取素彦(かとりともひこ)・妻美和子の像

 ▲ 末社

 ▲ 貞宮遙拝所

 ▲ 野村望東尼の像と晋作との連歌碑

 ▲ 春風楼(登録有形文化財)
春風楼
春風楼は、登録有形文化財に指定された木造二階建で入母屋造、桟瓦葺の楼閣です。
萩藩主10代毛利斎熙(なりひろ)が文政5年(1822)に五重の塔の建設を始め、 大専坊で地鎮供養の祈願も行われましたが、 天保2年(1831)に 建設を断念することとなってしまいました。
後の明治6年(1873)に、塔の統計を現在の重層の楼閣様式へ変更して完成したのが現在の建物です。
楼の床下の木組は、文政年間着工当初の五重の塔一層部分の軒下の組物をそのまま組み入れたものです。
当時は「通夜堂」「お籠堂」と呼ばれており、参拝者の待合所の様な用途で使われていたそうです。

 ▲ 春風楼に飾られた額が見事だった

 ▲ 春風楼からの眺め
大専坊跡
防府天満宮の表参道に面した両側には、明治維新まで9つの社坊が立ち並んでいて、 一山の総号を酒垂山萬福寺と称していました。
9つの社坊は西側に大専坊・西林坊・東林坊・密蔵坊・会所坊があり、 東側に円楽坊・等覚坊・乗林坊・千蔵坊がありました。
大専坊はその一山の別当坊で、天満宮創建当時の草創と云います。
しかしながら明治元年の神仏分離によって社坊は廃され、民間に払い下げられました。 多くの宿坊は取り壊されましたが、 大専坊は壊されることをまぬがれ、明治28年(1895)に天満宮に買い戻されました。

この坊は弘治3年(1537)毛利元就が大内義長を山口に攻め、 元就が防長両国を平定するまでの参謀本部となりました。
また幕末には、藩主の命を受けた高杉晋作が来島又兵衛と激論を交わした場所でもあります。

 ▲ 大専坊跡
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防府天満宮 DATA
住所山口県防府市松崎町14-1
電話番号0835-23-7700
公式HPhttp://www.hofutenmangu.or.jp
備考
近隣 SPOT 関連 LINK
防府天満宮 公式サイト
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