雲仙のお土産といえば『湯せんぺい』です。
旧島原藩主松平公が考案したもので、小麦粉・卵・砂糖に温泉水を加えて焼き上げる、
素朴な味わいのお煎餅です。
昔は多くの土産物屋で手作業で焼いていたのですが、現在では殆どの店が工場で生産する様になりました。
雲仙地獄 のすぐ近く、
温泉(うんぜん)神社 の正面に店を構える
「遠江屋本舗(とおとうみやほんぽ)」では、工場生産品とは別に、昔ながらの“一枚手焼き”の製法を続けている唯一の店なのです。
店舗の入口に手焼きの湯せんぺいを作る作業場があり、そこで丁寧に1枚1枚手焼きの湯せんぺいを焼いていらっしゃいます。
この手焼きの湯せんぺいは焼き立てを1枚50円でその場で購入して食べる事が出来るのです。
製品にする時には切り落としてしまう“みみ”の部分を付けたままで頂きます。
とても薄くて軽い湯せんぺいですが、みみの部分ははみ出た部分なので少し厚みもあってもちもち、
少し焦げ目があったりと、ここでしか食べられない物です。
店舗で販売されている湯せんぺいは、店頭で1枚1枚手焼きした物と、工場で焼いた物とがあります。
手焼きした商品には“純一枚手焼き”と書かれていて、きっちり1枚50円の単価で計算されている様です。
工場で焼かれた物の方がお安いですが、せっかくなので“純一枚手焼き”をお勧めします。