特攻基地と聞いて真っ先に思い浮かぶのは、鹿児島県の
知覧 ではないでしょうか。
その知覧から西へたった15km程しか離れていない、南さつま市の吹上浜にも、
特攻基地がありました。
吹上浜といえば、現在では日本三大砂丘のひとつとも言われ、
毎年ゴールデンウィークには砂の祭典が催される、
東シナ海の美しい絶景が広がる景勝地。
そんな吹上浜も、昭和18年夏〜19年末にかけて陸軍の極秘飛行場として「万世飛行場」が建設され、
昭和20年7月までのわずか4ヶ月、特攻基地として使用されました。
当時の設備や関係書類が殆ど残っていない為、「幻の特攻基地」とも呼ばれています。
万世特攻平和祈念館は、万世飛行場跡の一角にあたる場所に建っています。
ここから多くの特攻隊員たちが南の空へ飛び立って行きました。
1階には吹上浜から引き揚げられた零式水上偵察機が展示され、
2階には特攻隊員たちの遺影や遺品、手紙などが展示されています。